ポケカを始めたきっかけを教えてください。
「ポケモンカードゲームBW バトルギフトセット ボルトロスVSトルネロス」を小学校1年生のクリスマスに買ってもらったのが最初です。それからお父さんといっしょに対戦していました。ただ、構築済みのまま対戦するとトルネロスの方が圧倒的に強くて、お父さんはいつもボルトロスを使ってくれていたので僕が毎回勝っていたんです。そうしたらある日、お父さんが新しく「最強爆流コンボデッキ60 カメックス+キュレムEX」を買ってきて、今度は僕がまったく勝てなくなっちゃって（笑）。そこから本格的にカードを集め始めました。
公式大会に参加するようになったきっかけは何でしたか？
初めはプロモカードを集めるためにジムバトルに参加していたのですが、大型大会でしかもらえないプロモカードがあることを知ったんです。それで小学校2年生のときに初めて、お父さんとバトルフェスタ2014に参加しました。翌年のバトルフェスタ2015ではクライマックスステージに進むことができて、そこからさらにのめり込んでいった感じです。
じゃんけんは負けるもの
後攻から逆転するための戦いかたを徹底
得意な戦いかたを教えてください。
僕はじゃんけんが本当に弱くて、だいたい負けて相手に先攻を取られるんです。なので現環境ならツツジ、過去のカードで言うとリセットスタンプやNなどの相手の手札に干渉するカードや相手の動きを妨害する頂への雪道や無人発電所のようなカードを組み合わせて、後攻から逆転を狙う戦いかたを得意としています。
そこまで後攻が多いとなると、後攻のほうが得意だったりしますか？
そうかもしれないです（笑）。オリジンパルキアVSTARのデッキを使っていて、「手札にカイがあるのに先攻最初の番だから使えない」と困ることがあります。後攻だったらカイからバトルVIPパスなどを持ってきてパルキアVをベンチに出せるのですが。そうは言っても結果論ですし、先攻でオリジンパルキアVを出せるのがいちばんなので、やっぱりじゃんけん勝てたら先攻を選ぶと思います。
仲間たちとお父さんが考案したデッキを
じゃんけんに負けても逆転できるよう調整
デッキ作りで大事にしていることを教えてください。
自分でデッキを0から作り上げるのはとても苦手なので、お父さんや練習仲間が持ってきてくれた原案をもとにみんなで調整するようにしています。調整の際も、お父さんやみんなのアドバイスを聞きながら、自分でも実際に試すようにしています。
練習仲間はどんなメンバーが集まっているのでしょうか。
CL2021 愛知シニアリーグ準優勝のツツミハルキ選手と、PJCS2021シニアリーグ3位のマエカワキョウジ選手、CL2019 東京シニアリーグ3位のイムラハジメ選手と僕でいつも練習しています。
実力者揃いですね……！ 調整する際の自分なりのこだわりはありますか？
先ほども言ったように、本当にじゃんけんが弱いので、構築段階からじゃんけんには負ける想定でデッキを組んでいます。後攻からでも逆転できるようなカードを積極的に採用するようにしています。
ついにじゃんけんの弱さを克服か!?
PJCS2022ではじゃんけんの調子はいかがでしたか？
ツツミハルキ選手の弟に、「つぎの試合は何を出せばいい？」って毎試合聞いてから挑みました。「グーを出して、あいこだったらチョキ」という感じで教えてくれるのですが、その通りにするとなぜか勝てるんですよ。1回だけ自分を信じてじゃんけんしてみたのですが、やっぱり負けましたね。
まさかじゃんけんアドバイザーが裏にいたなんて驚きです。
アドバイスしてもらった試合はほとんど勝てたので、ポケモンWCSでも同じように何を出すべきか教えてもらおうと思っています。
じゃんけん以外にも運がないなと感じることはありますか？
クラッシュハンマーやウッウロボのようなコインを投げるタイプのカードは本当にオモテが出ないです。なので、デッキにはなるべく入れないようにしています。
日本3位、CSPランキング1位、WCS初出場
2017シーズンはコガワ選手躍進の1年
これまででいちばん印象に残っている大会は何ですか？
日本チャンピオン決定戦2017です。予選の最後で負けてしまって、もう本戦には出られないと思っていたのですが、ギリギリ8位で通過して最終的に日本3位になることができました。もうダメかなと思ったところから3位にまで上がれたことがすごく嬉しくて印象に残っています。
ドラマチックな展開ですね！
しかもそのシーズンはCSPランキングがジュニアで1位になって、初出場のポケモンWCSでも10位になれたので、1年を通して印象に残っています。とくに長いあいだ使っていたエーフィGXとダストダスのデッキは思い入れが強いです。
エーフィGX＆ダストダスデッキの真の主役
すべてにおいて最強クラスのカード
好きなカードを教えてください。
カプ・テテフGXです。というのも、エーフィGXとダストダスのデッキにおけるメインアタッカーは僕の中でカプ・テテフGXだったんです。
エーフィGXではなく、カプ・テテフGXなんですね。
エーフィGXはGXワザの「ディビジョンGX」を評価して入れていました。また、当時の環境でもっとも強かったボルケニオンEXに対して、シャワーズの特性「アクアエフェクト」によって弱点をついて倒すというプランもありました。それ以外の相手には基本的にカプ・テテフGXのワザ「エナジードライブ」で戦っていました。山札から好きなサポートを１枚手札に加える特性「ワンダータッチ」だけでもめちゃくちゃ強いのに、ワザも優秀で、そのうえ弱点もないなんて、本当に最強のカードだったと思います。
序盤から見据える逆転劇に注目！
シュウト選手のプレイで注目してほしいポイントはありますか？
（お父さん）シュウトのプレイを見ていると、瞬間的にはあまりよくないと感じる手を選択することがあります。でも、それが最終的にはうまく勝ちに繋がっていることがあるのでおもしろいなと思いますね。序盤はシュウトが負けていることがほとんどなので、どうやって逆転していくのか最後まで注目していただけると、楽しんでもらえるかなと思います。
よくないと感じる手とは、具体的にはどのような場面でしょうか？
（お父さん）PJCS2022の決勝戦3試合目が分かりやすいかなと思います。オリジンパルキアVSTARデッキ同士の対戦で、先攻を取っていたのでかなり有利だろうと安心して見ていたのですが、バトル場の消耗したパルキアVSTARではなくベンチのマナフィを執拗に狙うなど序盤から不思議な動きをしていて。後で本人に訊いたら、最初から手札にツツジがあったから、その時点で最後はツツジで相手の動きを止めて決めるつもりだったと。
その狙い通りツツジで相手を妨害し、マナフィを倒しておいたことにより、かがやくゲッコウガのワザ「げっこうしゅりけん」でメッソンとジメレオンを倒しての勝利となりました。
対戦相手のハセガワアサキ選手はシニアリーグの有名な強豪プレイヤーなので、先攻だからといって順当にプレイすると勝てないのではないかと思っていました。それでツツジを使うプランに最初から決めていたんです。序盤にマナフィを倒した後、ふつうのつりざおからマナフィが再度出てきたときは驚きましたが、最後の「げっこうしゅりけん」に繋ぐために、バトル場のパルキアVSTARよりも優先して倒しに行きました。何とか勝つことができてよかったです。
立川駅のブックオフに強豪プレイヤーが集結
お父さんの主催する公認自主イベントにも
練習仲間の3人と知り合ったきっかけを教えてください。
いまはなくなってしまったお店なのですが、ブックセンターいとう 立川羽衣店で出会って仲良くなりました。これも閉店してしまった店舗ですが、ブックセンターいとう ゲーム館にもよく行って練習していました。当時はみんな何の実績もありませんでしたが、いっしょに練習していくうちにだんだん強くなっていきました。
たまたま知り合った皆が強くなるのは凄いですね。よっぽど練習の質がいいのでしょうか。現在はどこで練習されているんですか？
いまはBOOKOFF SUPER BAZAAR 立川駅北口店に集まって練習しています。ほかには、お父さんがイベントオーガナイザーの公式資格を持っていて、お父さんが主催している小平PCGバトルという大会にも参加しています。何か特別なことをしているわけではないと思っていますが、いい環境で練習できているのかもしれません。
お父さんに勝ちたい！
お父さんも素晴らしい実績のあるプレイヤーなんですよね。お父さんとの対戦成績はどんな感じですか？
はい、お父さんはCL2018 名古屋のマスターリーグで優勝しています。プレイがとてもうまいので、いい練習相手になってくれています。最近の対戦成績は五分五分くらいかな……？今回初めて大型大会で優勝できて、実績では並ぶことができたかなと思っています。これまでお父さんが持っている優勝盾を自分は持っていないことが悔しかったので、嬉しかったです。ただ、実力でお父さんを完全に超えるのはまだ先になりそうです。
お父さんが主催されている小平PCGバトルについても教えていただけますか？
（お父さん）これまでに71回開催（インタビュー時点）している公認自主イベントで、オーガナイザーの制度ができた初期から継続して開催しています。最近はすこし参加頻度が落ちたものの、シュウトも可能な限り参加してくれていますし、先ほど話に出たマエカワキョウジ君もよく来てくれています。イベントの規模こそ大きくないですが、参加者のレベルはけっこう高いと思います。ジュニア、シニアプレイヤーの増加を目指したイベントなので参加資格は高校生以下とその保護者としておりますが、もしご興味ある方がいましたら、ぜひご参加いただけると嬉しいです。
