フラワーフェスティバルでは、トレーナーたちが自由にポケモンを遊ばせている。そんな中、野生のエモンガもパチパチと電気を弾けさせながら飛び回った。だが、その下の花畑の中に困り顔のポケモンの姿が見える。あれは、アブリボンだ。
エモンガは夢中でかけっこをして、アブリボンの通り道を塞いでしまっていたラルトスたちの前に降り、アブリボンが困っているから、気を付けて、と教えてあげた。すると、かふんだんごを抱えたアブリボンはお礼にゆらゆらと踊ってくれた。
いつもここで暮らしているアブリボンは、このお祭り騒ぎでなかなかかふんだんごを作れず苦労しているらしい。それなら、自分が手伝おうとエモンガは胸を叩いた。アブリボンがかふんだんごを作り、エモンガがアブリボンが教えてくれた場所へと運ぶ。夕暮れ時には、大きな山ができあがった。花粉まみれになったエモンガの白いお腹は、アブリボンとそっくりな真っ黄色に変わっていた。おそろいだねと、エモンガは先ほどアブリボンが踊ってくれたダンスを真似て見せる。
夕暮れ時、花畑を見つめていたら、2つの小さな影が踊っているのを探してみよう。小さくも温かい友情が、香しい花の香りと共に、あなたの前に現れるだろう。