―――2022年1月14日(金)以降、スタンダードレギュレーションで使用できるカードに変更が生じました。現在使用できるカードは、カードの左下に表示されたレギュレーションマークに、D・E・Fと書かれたカードです。
―――そのことによって対戦環境に変化が生じ、さまざまなデッキが新たに登場してきています!
―――そこで今回は、ポケモンカードゲームの公式YouTubeチャンネル「ポケモンカードチャンネル」から、3人のメンバーに登場してもらい、現在のスタンダードレギュレーションで使用することができるものの中から、それぞれが魅力的だと思うデッキを紹介してもらいます。
―――全3回にわたり、3人のメンバーがそれぞれ1回を担当し、2つずつデッキを紹介していきます。では、ここから先はバトンタッチして、第1回担当のポニータ石井さんにお願いしましょう!
4年以上もの間、公式の対戦動画や解説動画の企画を担当するベテランポケカプレイヤー
みなさん、ヤッポニー! ポニータ石井です! 僕のイチオシデッキを2つ紹介します。いずれも以前から使われているデッキを、現在のスタンダードレギュレーションに合わせて構築し直したものです。簡単・強い・安定の三拍子を軸にしていますので、これからポケカを始める方にオススメです!
こくばバドレックスVMAXデッキ
こくばバドレックスVMAXは、特性によってエネルギーをつける&手札を増やすことが可能なため、場に出た後の動きが非常に安定します。ワザ「ダイガイスト」は、超エネルギーの数だけダメージが増すので大ダメージが狙える上に、デメリットもないので使いやすいです。
また超タイプのデッキは「霧の水晶」と相性が良く、超タイプのたねポケモンや超エネルギーという、なるべく毎番展開していきたいカードを状況に応じて手札に加えられるため、場が安定しやすいです。このデッキにおいては、基本的にこくばバドレックスVMAXを早期に多く場に出すことが重要になるため、進化前のこくばバドレックスVに繋げやすい「霧の水晶」は強力です。展開後も超エネルギーを持ってくることで、こくばバドレックスVMAXの特性を使いやすくなります。
このデッキを使う上でもう一つ重要なのは、ワザ「ダイガイスト」で相手のバトルポケモンを一撃で倒せるようにしていくことです。こくばバドレックスVMAXの特性以外に、ガラル フリーザーやザシアンVの特性でも場にエネルギーを増やすことができるため、状況に応じて狙っていくといいでしょう。相手がポケモンVならば、拡張パック「スターバース」にて登場した「こだわりベルト」をつけることで、さらに+30ダメージの上乗せも狙えます。
こくばバドレックスVMAXデッキは、様々な超ポケモンをデッキに採用しやすいのも特徴です。今回は相方として、エルフーンVSTARを採用しています。こくばバドレックスVMAXデッキでは、自分の番が来るたびにエネルギーを大量につけやすいため、相手の動きが鈍ければその分有利な状況になりやすいです。エルフーンVSTARは相手の番の動きを制限できるワザを持つためその状況を作りやすく、またVSTARパワーによって、こくばバドレックスVMAX以上の大ダメージを狙えたり、ベンチポケモンを倒すことを狙えるため、こくばバドレックスVMAXとは異なる役割が担えて強力です。
一方、こくばバドレックスVMAXデッキは、スタジアム「頂への雪道」でこくばバドレックスVMAXの特性がなくなり、動きが止まってしまう展開が苦手です。その対策として、今回のデッキには採用されていませんが、スタジアムをトラッシュできるバケッチャを採用し、「霧の水晶」などをうまく経由して場に出し、特性を使って「頂への雪道」対策をするのもオススメです。
ポケモンカードチャンネルでは実際にこのデッキで対戦しているので、ぜひチェックしてくださいね。
マッドパーティデッキ
2つ目のデッキは、ワザ「マッドパーティ」を持つポケモンたちで構築されたデッキです。ワザ「マッドパーティ」を持つポケモンたちは「ルールを持つポケモン」ではありませんが、大ダメージを狙いやすいため、ポケモンV・ポケモンVSTAR・ポケモンVMAXが中心のデッキに対し、サイドの取り合いで有利な展開に持っていきやすいです。
全体としてレアリティがあまり高くないカードを中心に構築されているため、カードが集めやすく、初心者にオススメです。
ポットデスの特性「ティーブレイク」によってワザ「マッドパーティ」を持つポケモンをトラッシュすることで、ワザ「マッドパーティ」のワザのダメージを増やしながら、手札も増やせるため、安定性がある点も特長です。
ポットデスは「レベルボール」でも手札に加えられるため、早めに場に展開しやすいです。
以前より強化されたポイントとして、「ダブルターボエネルギー」が登場したことにより、ワザを使うために必要なエネルギーを満たしやすくなりました。ダメージが減ってしまうものの、4枚しかいれられない「ツインエネルギー」の代わりになるため、安定感が以前の「マッドパーティ」デッキに比べて向上したといえるでしょう。
また、「こだわりベルト」の登場により、ワザ「マッドパーティ」を持つポケモンの、ポケモンVに対する最大ダメージが増加したことで、これまで以上に使いやすくなりました。ワザ「マッドパーティ」を持つポケモンがトラッシュに15枚ある場合、「こだわりベルト」を合わせることで330ダメージが出せます。ポケモンVMAXを一撃で倒しやすくなり、強力になっています。今回は採用していませんが、ポケモンVMAXに対しては「かがやくルチャブル」をデッキに入れることでさらにダメージを上げられます。耐久型のポケモンVMAXデッキが流行している際にオススメです。
なお今回のレシピでは、ゾロアークを採用しており、特性「げんえいへんげ」でポットデスやグラエナ、サクラビス等になりかわることが可能となっています。グラエナはミュウVMAXなどの特定の超ポケモンの弱点をつけるポケモンですが、その時の流行によって他のポケモン、例えばミノマダムなどに変えて、通常のマッドパーティのデッキでは弱点がつけない相手の弱点を狙うことも可能です。
サクラビスはインテレオンの特性「クイックシューター」などでホルビーなどが倒されることを嫌っての採用ですが、これもその時の流行に合わせて変えていくといいでしょう。いずれも使いやすく強力なデッキなので、ぜひ使ってみてください!
実際の対戦動画はこちらから!
ライライチュウチュウ! ポケカに夢中! どうも、ライチュ梅川です!
今回僕からは、以前より活躍していたポケモンVMAXを現在のスタンダードレギュレーションでより強くしたデッキを2つ紹介します! 強化拡張パック「バトルリージョン」で登場した、かがやくポケモンも入れていますよ!
レックウザVMAXデッキ
レックウザVMAXは、ワザ「ダイバースト」の豪快さが魅力的なポケモンです! ついているエネルギーをトラッシュし、その枚数によって出せるダメージを追加でき、そのダメージが340になることも珍しくありません! デッキを組む際には、レックウザVMAXにエネルギーをたくさんつけられるよう、工夫していきたいですね。
このデッキでは、バトルの序盤にアルセウスVSTARにエネルギーをつけて、ワザ「トリニティノヴァ」でレックウザVMAXに一気にエネルギーをつけることを目指しています。そのため、アルセウスVのワザ「トリニティチャージ」や、アルセウスVSTARのワザ「トリニティノヴァ」が早めに使いやすくなる、ダブルターボエネルギーも採用しています。
アルセウスVSTARのワザ「トリニティノヴァ」を使っておくことで、相手ポケモンにダメージを与えてサイドをとり進めたり、後からワザを使っていくレックウザVMAXが、エネルギーをたくさんトラッシュせずとも倒せるくらいに、相手ポケモンのHPを減らしておけるという恩恵があります。
VSTARパワーの特性「スターバース」で使いたいカードを手札に加えることもできるため、最初にアルセウスVSTARを準備することが、結果的に他の動きの準備や補強にもなるため強力です。
レックウザVMAXのワザ「ダイバースト」は、エネルギーをたくさんトラッシュすることが多いですが、モココの特性「エレキダイナモ」で、ベンチにいったん戻したレックウザVMAXにトラッシュの雷エネルギーをつけることで、バトル場に出たら再び大ダメージが狙えます!
一度レックウザVMAXがワザ「ダイバースト」を使った中盤以降だけでなく、バトルの序盤でも、特性「エレキダイナモ」を使ってエネルギーをつけられると強力ですよね。そのために活躍してくれるのが、かがやくゲッコウガです。
特性「かくしふだ」で、手札を増やせるだけでなく、雷エネルギーをトラッシュしておくことで、モココの特性「エレキダイナモ」を使う流れにもつなぐことができます。たねポケモンなので用意しやすく、序盤から自分の場を整えることに貢献してくれますし、バトルの中盤以降でも、特性「かくしふだ」は自分の展開を支えてくれて強力なので、オススメの1枚です!
ポケモンカードチャンネルでは実際にこのデッキで対戦しているので、ぜひチェックしてくださいね。
ビクティニVMAX デッキ
ビクティニVMAXは、エネルギー2個で使えるワザ「ダイビクトリー」による速攻が魅力です。
バトルの序盤から相手のポケモンVに対して220ダメージ与えられるため、ポケモンVMAXやポケモンVSTARに進化する前だったり、エネルギーをつけてワザを使う準備の途中だったりするポケモンVを、倒せることもあります。
相手が攻める準備をできないよう、相手の主力となるポケモンVをバトル場に呼び出して倒し続けることで、自分優位のペースを作っていくことがこのデッキのコンセプトになります。早ければ2回目の番に、エネルギーが2個ついたビクティニVMAXを用意しつつ、相手のベンチのポケモンVをバトル場に呼び出して倒したいです。
しかし、ボスの指令で相手のベンチポケモンをバトル場に呼び出す際には、他のサポートが使えなくなるため、手札が増えず、ビクティニVMAXの方が準備できないというパターンに陥ることもあります。そこで入れておくと強力なのが、ベンチポケモンをバトル場に呼び出すことのできるグッズ、クロススイッチャーです。
ボスの指令以外のサポートを使って手札を整えたい番で、クロススイッチャーを2枚手札に揃えて使いましょう。クロススイッチャーが手札に集まりやすいように、特性「ふしぎなしっぽ」のミュウも場に用意できると、より強力ですね。
「相手のポケモンVをバトル場に呼び出して倒す」というコンセプトではありますが、時にはダメージを与えられず、相手のポケモンVがポケモンVSTARやポケモンVMAXに進化し、一発で倒せなくなる時もあります。そのような状況に備えて、場に準備しておくと強力なポケモンが、かがやくヒードランです。
ワザ「レイジングボンバー」は、自分にのっているダメカンの数によって、ダメージが追加されていきます。うまくダメカンのせてあげることで、ポケモンVMAXやポケモンVSTARをも倒せるポケモンとなるのです。ダメカンをのせる方法としてオススメなのが、マグマの滝壺。炎エネルギーをつけることで、ワザを使うための準備にもなります。ダメカンを4個のせた際の280ダメージや、ダメカンを6個のせた際の420ダメージで、HPが大きい相手ポケモンも倒していきましょう!
相手のポケモンVが、ポケモンVMAXやポケモンVSTARに進化し、ビクティニVMAXのワザ「ダイビクトリー」一発で倒せなくなった時、かがやくヒードラン以外にも有効なアプローチがあります。相手のトラッシュにいるポケモンVを、やまびこホーンでベンチに出して、そのポケモンVをボスの指令などで呼び出して倒してしまうということです。やまびこホーンの有無によって決着のスピードが変わっていくこともあるため、オススメのグッズです。
最後に、今まで紹介してきたこのデッキの強い動きを支えてくれている「縁の下の力持ち」的なカードを紹介します。
キャンプファイヤーです。
博士の研究やマリィと違い、今持っている手札をキープできるため、次の番に使いたいと思っているやまびこホーンやボスの指令を手札に残しておけたり、クロススイッチャーを揃えるのにも役立ちます。炎エネルギーをトラッシュすることで、マグマの滝壺による準備を支えることもできます。手札を大きくリフレッシュせずに、戦術を組み立てたい際に使いたいカードですね。
実際の対戦動画はこちらです! ぜひご覧ください!
おはよう諸君! ななっぷるです。
今回ななっぷるは、大ダメージで気持ちよく相手を倒していけるデッキを2つご紹介します! それではれっつごー!
アルセウスVSTAR+はくばバドレックスVMAXデッキ
このデッキでは、アルセウスVSTARのワザ「トリニティノヴァ」でダメージを与えながら、ベンチのはくばバドレックスVMAXにエネルギーをつけて、はくばバドレックスVMAXのワザ「ダイランス」で大ダメージを出していくことを目指します。
まずアルセウスVSTARについてです。200ダメージを与えながら自分のポケモンVにエネルギーをつけられる、ワザ「トリニティノヴァ」が強力なだけでなく、VSTARパワーの特性「スターバース」で山札から好きなカードを2枚持ってこられるのは、とっても便利。序盤のスムーズな準備に役立てるも良し、終盤にボスの指令を持ってきて勝負を決めるも良し。バトルを通して大活躍してくれるポケモンです!
はくばバドレックスVMAXのワザ「ダイランス」は、エネルギーをトラッシュしたぶん強くなり、なんと最大250ダメージ! ポケモンVであれば、ほとんど1発で倒すことができますね。
さらに、こだわりベルトをつけると...... なんと、与えられるダメージが280に! 多くのポケモンVSTARも1発で倒せるようになります! また、ワザ「エンペラーライド」は、エネルギーをトラッシュせずに効率よくダメージを与えられるので、HPの小さいポケモンを倒したり、ポケモンVMAXのHPを減らしておきたいときに、重宝します。ダブルターボエネルギー1枚で使えるのもポイント!
もし相手の場のポケモンにエネルギーがたくさんついて準備が整っていたら...... スターミーVで奇襲を仕掛けるのもアリです! 例えば、相手がアルセウスVSTARのワザ「トリニティノヴァ」の効果で、エネルギーを3枚つけて、相手の場のエネルギーが合計6個になっていれば、ワザ「エナジースパイラル」は300ダメージに! メロン+手札からエネルギーをつければ、場に出した番すぐにワザを使えることも、覚えておきたいですね。
メロンと相性の良いカードがもう1枚あります。それはかがやくゲッコウガです。特性「かくしふだ」でエネルギーをトラッシュしつつ手札を補充し、さらに、そのトラッシュしたエネルギーをメロンで再利用。このコンボを決められたら、バトル中に嬉しくてニコニコしちゃいそうです。
手札に欲しいカードを持ってくるのに役立つのが、ビーダルの特性「はたらくまえば」です。ビッパから進化さえできれば、毎番5枚になるように手札を引けるのが強力。ポケカ対戦で"あるある"な「バトルの終盤にツツジを使われて逆転される」、「頂への雪道を出されて動きが止まる」という流れに対しても、ビーダルがいてくれればかなり心強いです。
頂への雪道は、自分が「スターバース」を使ったあとなど、その後特性を使わなくて良さそうな場面では、積極的に出していけると強そうですね。相手の動きを止めつつ、こちらはビーダルのまえばにしっかりはたらいてもらいましょう。
ポケモンカードチャンネルでは実際にこのデッキで対戦しているので、使い方の参考になれば幸いです。
ザシアンV デッキ
2つ目に紹介するのはザシアンVデッキです。ザシアンVは、230ダメージを出せるワザ「ブレイブキャリバー」を持っています。これが色々な工夫を重ねると更にダメージが大きくなって凄く楽しいので、ぜひ紹介させてください!
特性「ふとうのつるぎ」やメタルソーサーで鋼エネルギーをつけやすいので、2回目の番からワザを使っていくことが難しくないのも偉いです。
まずは、ワザ「ブレイブキャリバー」のダメージを大きくする方法を書いていきますね。ガラル ニャイキングの特性「はがねのせいしん」です。これで自分の鋼ポケモンの、相手のバトルポケモンへのワザのダメージが+20されます。2匹いれば+40になります。進化前のガラル ニャースは、特性「しんかのおたけび」を持っているので進化も容易ですし、その効果で鋼エネルギーをトラッシュして、その鋼エネルギーをメタルソーサーでベンチの鋼ポケモンにつけられるとお得感があります。
続いて、かがやくルチャブルの特性「ビッグマッチ」。相手のポケモンVMAXに対して、ワザのダメージを+30することができます。たねポケモンなので、クイックボールで持ってこられますし、「この番にもう少しダメージを上げたい!」というときにも辿り着きやすいです。相手がポケモンVMAXだった場合は、積極的にベンチに出していきましょう。
こだわりベルトも、ワザのダメージを上げられる手段の1つです。ちなみにカードの効果に書かれている「ポケモンV」には、ポケモンV・ポケモンVMAX・ポケモンV-UNION・ポケモンVSTARが含まれます。
ザシアンVにつけることを考えてくちたけんと迷いましたが、他のポケモンたちのワザも強化する選択肢をとれることから、こちらにしました。
そして、サポートにもダメージを大きくする手段があります。ダンデです! ダンデを使った番は、ワザのダメージが+30。この効果は相手のバトルポケモンがどんなポケモンでも適用されます。「この番倒すにはダメージが足りないだろう」と相手が油断しているときに、ダンデを使って相手のポケモンを倒し、心のなかでチャンピオンポーズを決めたいです。
上記のダメージアップ手段をいくつか組み合わせて、倒したいポケモンのHPに届くように戦っていくのは、少し難しくもありますが、とっても楽しいんですよね。うまくいって全て組み合わせることができれば、ワザ「ブレイブキャリバー」のダメージが、相手のポケモンVMAXに対して360ダメージになるなんてことも......!?
ここまでザシアンVで戦うことをお話してきましたが、バトルの終盤はザマゼンタVのワザ「リベンジバースト」で大ダメージを出すチャンス。序盤こそダメージは小さめですが、相手が取ったサイドの数に応じてダメージが追加されていくという効果のおかげで、相手がサイドを5枚取った状況であれば、270ダメージに! ここに先程お話したカードたちが組み合わさると......いったい何ダメージ出ちゃうんでしょう!? これはななっぷるから読んでくださっている皆さんへの宿題です!
そんな大ダメージを出せる2匹にも、苦手なポケモンがいます。ミルタンクなど、ポケモンVからワザのダメージを受けない特性を持つポケモンです。そういったポケモンを相手が出してきた場合は、ジュラルドンで戦うのがオススメ。
それ以外の場面でも、ポケモンVを3匹倒されて負けるパターンを防ぐために、間にジュラルドンで戦う番を作ったり、エネルギーをつける効果を持つワザ「メタルシャープナー」で、次に戦うための準備の番を作ってあげると良いと思います。
ポケモンカードチャンネルでは実際にこのデッキで対戦しているので、このデッキの使い方の参考になれば幸いです。