9月17日(土)・18日(日)に開催された「チャンピオンズリーグ2023 横浜」(以下「CL2023 横浜」)の各リーグ優勝者にインタビューを実施しました。実際に使用されたデッキとあわせてご紹介します。
マスターリーグ優勝 ナカジョウ ショウタ選手
インタビュー
―――優勝おめでとうございます。今のお気持ちを聞かせてください。
大型大会で初めて決勝トーナメントに進出することができました。そこで優勝できたということで、本当に嬉しいという気持ちの他にありません。
―――使用したデッキと、デッキを決めた経緯を教えてください。
ギラティナVSTARのデッキを使いました。
どのデッキにも勝つ手段があるギラティナVSTARのデッキが一番強いだろうと考え、大会の1週間前にこのデッキに決めました。
―――使用したデッキの特徴を教えてください。
特性「さるぢえ」のヤレユータンを採用している点は特徴的だとおもいます。マリィを採用しているデッキが多いため、自分の手札を減らされた後も動くことができる対策として採用しています。状況にもよりますがサポートの アクロマの実験 や、 ミラージュゲート 、 ギラティナV を進化するためのカードなどを山札の1番上に置きます。特に自分のデッキは手札が多くなるため、手札を減らされたあとの事を考えての採用になります。
その他には ツツジ を2枚使う試合展開になると、そこから勝つことができないことが多いので、ツツジは2枚ではなく1枚の採用としています。
―――1日目と2日目でデッキの内容を変えた部分はありますか。
1日目はロストスイーパーを入れていましたが、2日目ではそこをマリィに変更しました。変更点はこの1枚のみです。
ロストゾーンを使うデッキに対してロストスイーパーを使う場面は少なく、逆にマリィは逆転につながるカードになり得るための変更でした。結果的にマリィを使うシーンはありませんでしたが、マリィに頼ることなく自分のペースで試合ができた2日目だったのだと思います。
―――決勝戦ではお互いにロストゾーンを使うデッキ同士での試合でしたが、意識したことはありますか。
自分の ウッウ のワザ「おとぼけスピット」で相手の キュワワー を倒すことと、 かがやくゲッコウガ の「げっこうしゅりけん」でサイドを複数枚取る試合運びを意識しました。
序盤は上手く試合を運べていたのですが、途中で マナフィ が出てきたことで、 ヤミラミ の「ロストマイン」でマナフィを倒しつつツツジを使い、最後にかがやくゲッコウガの「げっこうしゅりけん」でサイドを取り切るプランに変更しました。
中盤までギラティナVSTARを使うことも考えていたのですが、序盤にしっかりウッウでワザを使えていたこともあり、サイドを2枚取られる可能性のあるギラティナVSTARはあえて場に出さない形としました。
―――今回の大会で活躍したカードを教えてください。
ハイパーボール と特性「さるぢえ」のヤレユータンです。
ハイパーボールは1枚の採用ですが、どうしてもギラティナVSTARを手札に加えたいシーンや、その他のポケモンを手札に加えることもでき、とても小回りの利く重要な1枚になってくれました。
ヤレユータンはいぶし銀な1枚で、このポケモンがベンチにいてくれたおかげで、相手が使うマリィなどに臆せず、積極的なプレイをすることができました。間違いなく優勝に導いてくれた1枚です。
―――「ポケモンワールドチャンピオンシップス2023」(以下、「ポケモンWCS2023」)に向けて意気込みをお願いします。
ポケモンWCS2023では、1日目を突破し2日目に進出することを第一目標としたいです。2日目の進出に向けて、今後も練習に励んでいきます。
ナカジョウ選手は拡張パック「エメラルドブレイク」発売のころからポケモンカードを続けており、念願の大型大会初優勝とのことでした。ご自身2回目となる世界大会では2日目の進出に向け、これからも頑張ってください!大型大会の初優勝、本当におめでとうございます!
シニアリーグ優勝 フジタ ハルト選手
インタビュー
―――優勝おめでとうございます。今のお気持ちを聞かせてください。
今は嬉しいという気持ちが一番です。練習につきあってくれた関西の仲間たちや、ポケカ四天王のシマダダイチさんとヤマグチヨシユキさんにも感謝を伝えたいです。
―――使用したデッキと、デッキを決めた経緯を教えてください。
多くのデッキに対して不利を取ることなく戦えると考えて、 ミュウVMAX のデッキを使いました。8月の世界大会にも参加していて、ロストゾーンを使ったデッキを自分なりに考える時間が取れなかったため、煮詰める時間があったらデッキは変わっていたかもしれません。
―――デッキの特徴を教えてください。
自分のミュウVMAXデッキには、 崩れたスタジアム を採用しています。
今はベンチにポケモンを多く並べるデッキが多く、崩れたスタジアムを出すだけで有効にはたらく場面があります。
また特性「ロストプロバイド」の ウッウ が ゲノセクトV にワザを使ってきた後も、ゲノセクトVをベンチに下げ、崩れたスタジアムを出すことでダメージを受けたゲノセクトVをトラッシュすることができ、サイドを取られにくくすることができます。決勝戦では、まさにその動きをすることができました。
―――今日の大会で活躍したカードを1枚教えてください。
バトルVIPパスです。
ほとんどの試合で最初の番に引くことができたことが印象に残っていて、初動から助けてもらった1枚でした。
―――決勝戦ではカイオーガが現れるなど印象的な試合でしたが、どのようなことを意識していましたか。
もともと ロストシティ は、相手の かがやくゲッコウガ をロストゾーンに置くために採用したカードです。特性「かくしふだ」を使わせないことで、山札をできるだけ引かれないよう序盤にあいてのかがやくゲッコウガをロストゾーンへ送ることを意識してプレイしました。
また、相手がかがやくゲッコウガを出したタイミングで カイオーガ がデッキに入っていることを予想してプレイをしました。カイオーガの登場を見越して、ダメージを受けたゲノセクトVを崩れたスタジアムでトラッシュする判断をしました。
―――「ポケモンWCS2023」に向けて意気込みをお願いします。
他の選手たちより早い段階で世界大会の権利を得ることができたので、準備ができる期間が長いことを活かし、その分勝てるように練習します。「ポケモンWCS2023」からマスターリーグでの参加になるので、目標は世界大会シニアリーグ24位という自身の結果を超えるTOP8です。
決勝戦は互いにデッキの内容は知らずとも、普段共に練習に励んでいる仲間同士での対戦だったとのことです。小学校低学年のころから挑み続け、大型大会では初めての優勝となりました。仲間がいたからこそ掴んだ優勝、本当におめでとうございます!
ジュニアリーグ優勝 ウメハラ ハルク選手
インタビュー
―――優勝おめでとうございます。ウメハラ選手はポケモンジャパンチャンピオンシップス2022に続いての連続優勝となりました。今のお気持ちを聞かせてください。
今回は優勝することが難しいと考えていたので、優勝することができて凄くうれしいです。カードの引き運も良くて、勝つことができたと思います。
―――先日の「ポケモンワールドチャンピオンシップス2022」(以下、「ポケモンWCS2022」)にも参加されていましたが、今回の「CL2023 横浜」に向けてどのような練習をしてきましたか。
対戦相手の最初の手札を理想的な手札にして、コイントスはすべて相手が有利になる結果を想定した練習をしてきました。そのおかげで、決勝戦でも使われたウッウロボのコイントスは、オモテが出てあたりまえという前提で試合をすることができるようになりました。
―――使用したデッキと、デッキを決めた経緯を教えてください。
オリジンパルキアVSTAR と はくばバドレックスVMAX のデッキを使いました。
ギラティナVSTAR の登場や、 セレナ による レジギガス デッキと ミュウVMAX デッキを使う方が増えたことで、これらのデッキに勝ち越せるオリジンパルキアVSTARが強いと思ったので、今回のデッキを使いました。
「ポケモンWCS2022」で、 アルセウスVSTAR と そらをとぶピカチュウVMAX のデッキが活躍していて、日本でもこのデッキにギラティナVSTARを採用したデッキが流行っていました。このデッキにはオリジンパルキアVSTARだけでは勝てないと考えて、はくばバドレックスVMAXを採用しました。
おかげで雷タイプのデッキに対して、はくばバドレックスVMAXが1回ワザを耐えて、1匹で4枚のサイドを取ってくれるなど、今日の大会でも大活躍してくれました。
―――デッキの特徴を教えてください。
今回は バトルVIPパス の枚数を工夫しました。元々は4枚で構築していましたが、練習をするうちにデッキの枠が足りなくなっていき、 ヒスイのヘビーボール に1枚変更しました。それでも最初の番に手札に来る確率を少しでも上げようと3枚の採用にしました。今日は中々最初の番に手札には来ませんでした...。
―――今回の大会で活躍したカードを教えてください。
シンオウ神殿 と クロススイッチャー です。
今日はレジギガスのデッキと対戦することが多く、新しく追加されたギフトエネルギーに対して強力な1枚になってくれました。 ツツジ を使って相手の手札を減らしても、ギフトエネルギーの効果で手札を補充されてしまうのですが、シンオウ神殿とツツジを絡めると相手の手札を減らしたまま立ち回ることができました。決勝トーナメントでも2回レジギガスのデッキと対戦をしたので、本当に助けてくれた1枚です。
クロススイッチャーは やまびこホーン との相性が抜群でした。サポートの カイ でもう1枚のクロススイッチャーを手札に加えることで、まるでカイがボスの指令のような動きをしてくれます。元々クロススイッチャーは4枚入っていましたが、はくばバドレックスVMAXの採用で、2枚採用としました。2枚となっても大活躍してくれました。
―――「ポケモンWCS2022」に向けて意気込みをお願いします。
「ポケモンWCS2022」では20位で終わってしまい凄く悔しかったので、今回は絶対に世界大会の権利を取ろうと思っていました。本当に次の世界大会の権利が取れて嬉しいです。
ジュニアリーグとして参加できるのが最後になるので、今度こそ優勝して、ジュニアリーグの世界チャンピオンになりたいです。
ウメハラ選手は「チャンピオンズリーグ2021 愛知」、「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2021」、「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2022」、そして今回の「CL2023 横浜」と4つの大型大会で優勝を飾る事となりました。今大会に向けての練習方法も驚きの内容で、相手が良い状況の時に自分がどうやって戦ったら勝つ事ができるかを考えているとのことです。「ポケモンWCS2022」での活躍も注目です。ウメハラ選手優勝おめでとうございます!
いよいよ「チャンピオンシップシリーズ2023」がスタートいたしました!最初の「CL2023 横浜」は、なんとすべてのリーグで別々のデッキが優勝するという形で幕開けとなりました。
次回は2023年12月に「チャンピオンズリーグ2023 京都」を開催予定です。次回のチャンピオンズリーグでも、皆さまにお会いできることを楽しみにしております!