5月3日(金・祝)・4日(土)に開催された「チャンピオンズリーグ2024 札幌」(以下「CL2024 札幌」)の各リーグ優勝者にインタビューを実施しました。実際に使用されたデッキとあわせてご紹介します。
マスターリーグ優勝 クラサキ アキラ選手
インタビュー
―――優勝おめでとうございます。今のお気持ちを聞かせてください。
ありがとうございます!信じられないような引きで決勝戦に勝つことができ、いまだに優勝したことが信じられない気持ちです。最後まで会場で応援してくれていた仲間たちに感謝を伝えたいです。
―――使用したデッキと、デッキを決めた経緯を教えてください。
ミライドンexのデッキをを使いました。
ドラパルトexやルギアVSTARのデッキが強いと感じていて、この2つのデッキに勝つためのデッキ、またはどちらかのデッキを使うかで悩んでいました。
試行錯誤の末、ルギアVSTARには弱点をつくことができ、ドラパルトexは準備をしている間に攻めることができるミライドンexのデッキで参加することを決めました。
―――デッキの特徴を教えてください。
シャリタツとテツノツツミを採用している点です。
シャリタツは、先攻最初の番の手札にサポートは無いがポケモンを手札に加えるグッズがある場合に、シャリタツの特性「きゃくよせ」でサポートを手札に加える動きが強力です。
またルギアVなど進化することのできるたねポケモンが必要なデッキに対しては、相手がベンチに重要なたねポケモンを1匹しか出せないといった場面で、テツノツツミの特性「ハイパーブロアー」で手早くバトル場に呼び出すために採用しています。
「ACE
SPEC」はペパーが相手のベンチポケモンを呼び出せることにつながるカードになりえることから、プライムキャッチャーを採用しています。
大会1日目から2日目に進出するにあたり、同じく2日目に進出する周りの選手にもミライドンexを使用している方が多くみられたため、
タウンデパートを1枚に減らし、ロストスイーパーを1枚追加しました。
―――決勝戦は劇的な勝利でしたが、あの時の状況と心境を教えてください。
最後の番が回ってきて、まず最初に「マズイな」と思いました。同時に、自分にとってこれが最後の番になる事も理解していました。
残りのサイド2枚をとる方法は、相手のバトル場にいるサーナイトexを倒すか、ベンチのポケモンをテツノカイナexのワザ「ごっつあんプリファイ」で倒すしかありませんでした。
ただし、サーナイトexを1撃で倒せるライチュウVは前の番に倒されており、ベンチにライチュウVを出してしまったことを反省していました。
勝利するためには必然的に相手ベンチのポケモンをテツノカイナexで倒すしかないのですが、テツノツツミは試合の序盤で既に特性を使用しており、さらにプライムキャッチャーはサイドにあることがわかっていたので、必要なカードを揃えることが非常に難しい状況であると考えていました。
自分の心境に変化があったのはミュウexの特性「リスタート」で引いた3枚の中に、エレキジェネレーターと基本雷エネルギーがあった時です。
エレキジェネレーターを使い、基本雷エネルギーが2枚あり、かがやくゲッコウガの特性「かくしふだ」とライコウVの特性「しゅんそく」で引くことのできる3枚のカードの中に、狙いのカードが2枚あれば勝てるかもしれないという条件が見えたので、「もしかしたら」という気持ちになりました。
また3枚のカードの中に、いれかえカートがあった場合、ライコウVをにがして、シャリタツの特性「きゃくよせ」でボスの指令を探すことも狙っていました。
実際にエレキジェネレーターで基本雷エネルギーを2枚あてることができたので、かがやくゲッコウガの特性「かくしふだ」を使ったのですが、実は自分のこだわりでボスの指令は確認がしやすいようにHRのカードを採用しているんです。
山札から引いたカードが特徴的な光り方をしている事に驚き、さらにもう1枚のカードがダブルターボエネルギーだったので、「本当にこんなことがあるのか」と思ったのがあの時の正直な気持ちです。
―――今回の大会で活躍したカードを教えてください。
1枚目はテツノカイナexです。今回17勝1敗という結果でしたが、そのほとんどのサイドをテツノカイナexがとってくれました。このカード無しではここまで勝ち進めなかったと思います。
2枚目はライコウVです。エネルギー2つでワザを使うことができる点や、森の封印石によりVSTARパワーが使える点が非常に使いやすく、大会を通して活躍してくれました。
―――「ポケモンワールドチャンピオンシップス2024」(以下、「ポケモンWCS2024」)に向けて意気込みをお願いします。
前回のポケモンワールドチャンピオンシップス2023では、2勝3敗といった成績で悔しい思いをしました。その反省を生かして、練習の取り組み方を変えて挑んだCL2024 札幌で優勝することができたので、いまの方法を継続し前回達成できなかった2日目への進出を目指します。
シニアリーグ優勝 ヤマダ カンタ選手
インタビュー
―――優勝おめでとうございます。今のお気持ちを聞かせてください。
ありがとうございます。本当に夢のようで、これまで色々な大会を経験し、あの表彰台に立つことができたので、とても嬉しいです。いつもジムバトルで一緒に練習をしてくれる方や、ポケモンカードの仲間たちに報告をしたいです。
―――使用したデッキと、デッキを決めた経緯を教えてください。
サーフゴーexのデッキを使いました。
前回のチャンピオンズリーグ2024 愛知ではルギアVSTARのデッキを使用したのですが、うまくデッキが回らずに2勝3敗という結果でした。
ですが、そのあと妹に借りたサーフゴーexのデッキで、ジムバトルで2回優勝することができ、このデッキに手ごたえを感じることができました。
そのあとのシティリーグにもサーフゴーexのデッキで参加し、さらにデッキの中身を調整して今回のCL2024 札幌に挑みました。
―――デッキの特徴を教えてください。
1番の特徴はシマボシを入れているところだと思います。このデッキはメインアタッカーがポケモンexとポケモンVになるので、特性「しんぴのまもり」のミミッキュや、オーガポン
いしずえのめんexに対してキャンセルコロンを使う必要があります。
ミミッキュが2匹採用されているデッキもあり、キャンセルコロンを2回使用しなければならない試合もあるため、シマボシで繰り返し使えるようにしています。 他にもスーパーエネルギー回収がトラッシュにしかない場合に、シマボシを使って山札に戻したりと汎用的に使うことができます。
また、ロトムVやネオラントVの特性をなくすためにミカルゲを採用しています。特にルギアVSTARのデッキに入るネオラントVと、ドラパルトexのデッキに入るロトムVを意識しています。
「ACE
SPEC」はハイパーアロマを採用しています。素早くポケモンを進化させることができることはもちろんですが、ハイパーアロマをデッキに加えることで、ハイパーボールの採用枚数を抑えることができるので、構築の幅も広がりました。
―――今日の大会で活躍したカードを1枚教えてください。
決勝戦でも活躍したキャンセルコロンです。特性「しんぴのまもり」のミミッキュ、オーガポン いしずえのめんex、そして特性「なみのヴェール」のマナフィに対して有効なカードです。 マナフィにキャンセルコロンを使って、かがやくゲッコウガのワザ「げっこうしゅりけん」を使えた試合も複数あったので、本当に活躍してくれたカードでした。
―――「ポケモンWCS2024」に向けて意気込みをお願いします。
はじめての世界大会ですが、流行りのデッキに対してもサーフゴーexのデッキで勝ちたいと思います。そして世界一になりたいです。
ジュニアリーグ優勝 スズキ サイ選手
インタビュー
―――優勝おめでとうございます。今のお気持ちを聞かせてください。
ありがとうございます!優勝したことが信じられないです。ポケカ仲間のみんなに早く伝えたいです!
―――使用したデッキと、デッキを決めた経緯を教えてください。
ルギアVSTARのデッキを使いました。
ルギアVSTARのデッキで2週間前のシティリーグで上位に入賞できたので、このデッキでCL2024 札幌も参加することを決めました。
―――デッキの特徴を教えてください。
セレナを3枚入れているところが特徴です。
2枚のセレナを使うことで、相手が警戒しなくなったところに3枚目のセレナでベンチポケモンを呼び出すことができます。実際にその動きで勝つことができた試合もありました。
―――今回の大会で活躍したカードを教えてください。
1枚目はテツノカイナexです。準決勝では「古代」のポケモンのデッキに対してサイドを5枚とってくれました。
また、決勝戦ではガチグマ アカツキexとジャミングタワーの組み合わせで勝つことができました。
ジャミングタワーが相手のブーストエナジー 古代の効果をなくしてくれたおかげで、ガチグマ
アカツキexのワザ「ブラッドムーン」でタケルライコexを倒すことができ、優勝することができました。
どのカードもすごく活躍してくれました!
―――「ポケモンWCS2024」に向けて意気込みをお願いします。
初めて世界大会に出場します!優勝して世界チャンピオンになりたいです!
拡張パック「変幻の仮面」が発売され、間もない期間でのチャンピオンズリーグとなりました。新しいカードも活躍する中、どのリーグも今の環境をうまく予想した選手が勝ち進んだ大会だったように思います。
次回はいよいよ「ポケモンジャパンチャンピオンシップス2024」が、2024年6月1日(土)・2日(日)に開催されます。今年日本一に輝く選手は誰になるのか、どんなデッキが優勝するのか、今から楽しみですね!