3月28日(日)に開催された「チャンピオンズリーグ2021 愛知」(以下「CL2021 愛知」)の各リーグ優勝者にインタビューを実施しましたので、実際に使用されたデッキとあわせてご紹介します。
マスターリーグ優勝 イトウ トモキ選手
ミュウツー&ミュウGX デッキ
インタビュー
―――優勝おめでとうございます。本大会を振り返っての感想を教えてください。
決勝トーナメントへは8勝1敗の成績で進むことができました。「初めてチャンピオンズリーグに参加した」といった方と対戦する機会が多かった印象です。
―――使用したデッキと、デッキを決めた経緯を教えてください。
炎エネルギーを軸としたミュウツー&ミュウGXのデッキを使用しました。
「チャンピオンズリーグ2021 横浜」(以下「CL2021 横浜」)にも参加していて、そこではマッドパーティのデッキでベスト16に入ることができました。そういった背景もあって、大会の1週間前までは今回のデッキとマッドパーティのデッキのどちらを使うかで迷っていました。どちらのデッキも先に攻めていける点が強いと考えているのですが、今の環境に合っていると考えて今回はミュウツー&ミュウGXのデッキに決めました。
―――今回使用したデッキのポイントを教えてください。
このデッキにには2つこだわっているポイントがあります。1つ目は、隠密フードが2枚入っている点です。今回ミュウツー&ミュウGXを入れているデッキは多くなると考えていたので、それに対し特性「シャドーボックス」のミミッキュの採用も増えると想定し、隠密フードを2枚入れることにしました。自分のデッキが対策されていたとしても動けることを考えています。
2つ目はジラーチGXを採用している点です。特性「サイキックゾーン」でミュウツー&ミュウGXの弱点を補うためです。また、1つ目のポイントと重複するのですが、ジラーチGXもダメカンがのっているとミミッキュの特性「シャドーボックス」で特性がなくなってしまうので、隠密フードはそういった状況も防ぐためにも2枚採用しています。
―――今日の大会で活躍したカードを教えてください。
ガラル サンダーVです。 ポケモンVが少ないデッキに対しても、溶接工と組み合わせることでワザを使うことができ、相手ポケモンの特殊エネルギーをトラッシュできるこのカードは非常に強力でした。
またガラル サンダーVのHPは200なのですが、隠密フードをつけることでガラル ジグザグマの特性「かんしゃくヘッド」から守ることができ、ガラル ファイヤーVのワザ「オーラバーン」のダメージ190でやられてしまう事がなくなります。この組み合わせも非常に活躍してくれました。
―――「ポケモンワールドチャンピオンシップス2022」(以下、「ポケモンWCS2022」)に向けて意気込みをお願いします。
チャンピオンズリーグ2021では「CL2021 横浜」でベスト16に入ることができ、シティリーグ シーズン1は準優勝、シーズン2は優勝、そして今回の「CL2021 愛知」での優勝と、流れが来ていると思います。ポケモンWCSは初めての参加になるので、誰から見ても綺麗なデッキを構築して、優勝を目指したいと思います。
「CL2021 横浜」からの快進撃がものすごいですね!是非ポケモンWCSでも優勝を目指して頑張ってください!
シニアリーグ優勝 ハナダ ヒロミチ選手
れんげきウーラオスVMAX デッキ
インタビュー
―――優勝おめでとうございます!本大会を振り返っての感想を教えてください。
会場の雰囲気が良くて、楽しい大会でした。おかげで全勝で決勝トーナメントに進むことができ、今日は一度も負けることなく優勝することができました。
―――使用したデッキと、デッキを決めた経緯を教えてください。
れんげきウーラオスVMAXのデッキを使いました。
闘タイプが一番好きなタイプなので、「CL2021 愛知」の出場が決まった時に、いちげきウーラオスVMAXかれんげきウーラオスVMAXのどちらかを使うことは絶対に決めていました。どちらのデッキも作りましたが、特性「スローイングコーチ」のナゲツケサルの存在もあり、れんげきウーラオスVMAXを使うことに決めました。ただデッキの中身を決め切るまでに時間がかかりました。特性「クイックシューター」のインテレオンを入れるタイプ、特性「れんげきサーチ」のオクタンを入れるタイプ、回収ネットを駆使するタイプと、同じれんげきウーラオスVMAXのデッキでも様々な種類を試して、大会の1週間ほど前にオクタンを入れる今の形に決めました。デッキの決め手はオクタンの特性「れんげきサーチ」による安定感です。
―――今回使用したデッキのポイントを教えてください。
博士の研究が4枚、マリィが3枚、コルニの気合いが1枚といった風に、カードを引くサポートのバランスが他のデッキと違う点だと思います。手札が多くなりがちな炎タイプのデッキが多いと予想したので、相手の手札を減らすことのできるマリィを3枚採用しています。目論見通り、実際にマリィを使用して対戦相手の動きが止まる試合が何度かありました。
もう一つはジラーチGXの採用です。超タイプのデッキも多いと思っていたのでれんげきウーラオスVMAXの弱点を補うために入れています。こちらも大会を通して活躍してくれました。
―――今日の大会で活躍したカードを教えてください。
グレートキャッチャーです。
デデンネGXを採用しているデッキはとても多いので、ボスの指令の変わりになる場面がたくさんありました。またデデンネGXを倒したあとに、やまびこホーンで相手のトラッシュのデデンネGXをベンチに再び出して、グレートキャッチャーでバトル場に呼び出す動きが非常に強力でした。
デデンネGXの為だけに採用する価値は十分あると感じましたし、今回はアルセウス&ディアルガ&パルキアGXやミュウツー&ミュウGXのデッキも多かったので、更に活躍の場が広がりました。
―――「ポケモンワールドチャンピオンシップス2022」(以下、「ポケモンWCS2022」)に向けて意気込みをお願いします。
「CL2021 愛知」が初めて参加する大きな大会だったので、ポケモンWCSにはどれくらいの人が集まるのか想像もできません。とにかく緊張せずに試合ができるようにがんばりたいです。
リモートでポケモンカードの練習をしているので、練習をしてくれる方々にはとても感謝しています。
ハナダ選手はポケモンカードゲームをはじめて1年程で、シティリーグにも参加したことがなく、初めて参加した大会である「CL2021 愛知」で優勝とのことです!
ほとんどの練習がリモートでの対戦とのこで、まさにあらゆる環境を制したうえでの優勝といえるのではないでしょうか。
ジュニアリーグ優勝 ウメハラ ハルク選手
アルセウス&ディアルガ&パルキアGX・ザシアンVデッキ
インタビュー
―――優勝おめでとうございます!本大会を振り返っての感想を教えてください。
今日はデッキがうまく回ってくれました。そのおかげで良い結果が残せて嬉しいです。
―――使用したデッキと、デッキを決めた経緯を教えてください。
アルセウス&ディアルガ&パルキアGXとザシアンVのデッキを使いました。
前回の「CL2021 横浜」から使いはじめて、それからずっとこのデッキを使っています。ポケモンカードを教えてくれる師匠が得意とするデッキなので、師匠に憧れて使っています。今回の「CL2021 愛知」でも迷うことなくデッキを決めることができました。
―――今回使用したデッキのポイントを教えてください。
北海道から来たのですが、同じく北海道の強い人のデッキを参考に、フウロを2枚入れています。代わりにマリィは1枚になっています。フウロをデッキに入れてから調子も良くなりました。フウロでは相手のデッキや場面にあわせてトキワの森、グレートキャッチャー、あなぬけのヒモ、くちたけんをよく手札にもってきます。
他にはやまびこホーンを1枚入れていて、特性「みつりんめいさい」のジュナイパーにも勝てるようにジュラルドンを入れています。
―――今日の大会で活躍したカードを教えてください。
やまびこホーンです。
アルセウス&ディアルガ&パルキアGXが「オルタージェネシスGX」を使ったあとであれば、相手のデデンネGXやクロバットVを倒した後にトラッシュから再びベンチに出して、「アルティメットレイ」でもう一度倒すことができて、とても強かったです。
―――「ポケモンワールドチャンピオンシップス2022」(以下、「ポケモンWCS2022」)に向けて意気込みをお願いします。
ポケモンWCSの出場を決めている友達がいて、一緒に出場するために練習もしてくれました。ポケモンカードを教えてくれた師匠や、他にも多くの方のおかげでここまで来ることができました。ありがとうございます。世界大会でもがんばります!
「CL2021 横浜」が初めてのチャンピオンズリーグで29位、そして2度目となるチャンピオンズリーグの「CL2021 愛知」で見事優勝されました! お友達と一緒にポケモンWCSでもがんばってください!
オープンリーグ優勝 ハセガワ タクヤ選手
マッドパーティデッキ
インタビュー
―――優勝おめでとうございます!エクストラレギュレーションに参加した理由を教えてください。
スタンダードレギュレーションもプレイしていますが、「チャンピオンズリーグ2020 愛知」などの大会でエクストラレギュレーションに参加していたこともあり、ノウハウがあったので、今回もエクストラレギュレーションで参加しました。
―――使用したデッキと、デッキを決めた経緯を教えてください。
マッドパーティのデッキを使用しました。
今のエクストラレギュレーションは、相手の山札や手札を0枚にするといった勝ち方ではなく、相手のポケモンを倒してサイドを6枚とりきって勝つ環境だと考えました。HPの高いポケモンVMAXの活躍も予想されたので、HPが高くワザのダメージも大きいデッキが多くなると予想したため、どんなに大きなダメージを出されてもサイドを1枚しかとられないマッドパーティのデッキが比較的有利に戦えるのではないかと思い、今回のデッキを選択しました。
―――今回使用したデッキのポイントを教えてください。
ワザ「マッドパーティ」を使えるポケモンを増やすために、特性「はじまりのきおく」のミュウを採用しています。ミュウでワザ「マッドパーティ」を使うことで弱点をついてミュウツー&ミュウGXを倒すことができるので、今回ミュウツー&ミュウGXを入れたデッキが多かったこともあり、このミュウがベンチにいるだけでも、相手の動きを大きく抑制することができました。
他にはやまびこホーンとあなぬけのヒモを採用しています。これは、例えばアルセウス&ディアルガ&パルキアGXのデッキによく採用されている特性「マイティシールド」のギルガルドEXだけが相手の場にいる状態を作ってしまうと、こちらからの攻撃が通らなくなってしまいます。こういった状況を打開し、かつグズマの節約もできることから採用しました。決勝トーナメント2回戦の相手だったトゲキッスVMAXのデッキは、まんたんのくすりなどを駆使して、こちらが一撃で倒すことのできないトゲキッスVMAXを毎番全回復します。そこで、やまびこホーンを使い、相手トラッシュのトゲキッスVをベンチに呼び出し、グズマとあなぬけのヒモでトゲキッスVを倒すことで勝つことができました。
また、ACE SPECのカードは、ダウジングマシンを採用していることもポイントです。1枚しか採用していないキーカードをトラッシュに送った後に、再度手札に戻せることが非常に強力です。
―――「ポケモンワールドチャンピオンシップス2022」(以下、「ポケモンWCS2022」)に向けて意気込みをお願いします。
「CL2021 横浜」では0勝3敗で、直前のシティリーグ シーズン1も0勝2敗と文字通り全く勝てていませんでした。加えて今日も1回戦は負けたところからスタートしています。どんなに勝てない状況であっても、腐らずに続けていれば誰にでもチャンスは訪れると思います。ポケモンWCSに向けても自分にできることを続け、より良い結果が残せるようにがっばっていきます。
2015年から大型大会に参加しはじめ、決勝トーナメントに勝ち上がれたのは今回が初めてとのことでした。諦めずに挑戦し続けたことが、今回の結果に結びついたのだと思います。本当に優勝おめでとうございます!
「チャンピオンズリーグ2021 愛知」は、ポケモンカードゲームをはじめて間もない方、チャンピオンズリーグ2021シーズンから勝てるようになった方、長い間諦めずに努力し続けた方、様々な背景をもった選手が優勝されました。次のチャンピオンズリーグでも、どんな選手がどのようなデッキを使っているか、そのドラマにも引き続き注目していきたいと思います!