連載企画「"もっと"限界まで語り尽くす! My Favoriteポケカ」では、あの有名人やポケカ四天王など様々な人たちから話を聞いて、「My Favoriteポケカ」、すなわち「ポケモンカードゲームの中で気に入っているカード」を、回ごとにテーマを設けながら紹介してもらいます。
今回は、イーブイかイーブイの進化形の「My Favoriteポケカ」というテーマで、松丸亮吾さんにお話しをお伺いしました!
松丸亮吾さん
謎解きクリエイターとして活動。ポケモン好きを公言しておりポケモンカードのCMにも出演。一番好きなポケモンはジグザグマ。ポケモンカードプレイ歴は1年半ほどだが、公式大会で実績を残すなど急成長する競技プレイヤー。
――今日はどうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします!
――謎解きクリエイターとして多方面にご活躍中の松丸さんですが、ポケモンカードゲームとの出会いはどういうものだったのでしょうか。
元々ポケモンが好きで、初めて触れたのはゲーム『ポケットモンスター ルビー・サファイア』でした。兄と一緒にプレイしていましたね。当時7歳で、それからポケモンのアニメも見るようになりました。
――当時、どのポケモンがお気に入りだったでしょうか。
まず、ポケモンの話とちょっと離れるのですが、父が雑貨屋で大きなクマのぬいぐるみを買ってきてくれたことがあって、それ以来クマが大好きになり(笑) クマの絵ばかり描いたりしていました。そんな折に、ゲーム『ポケットモンスター ルビー・サファイア』の最初の草むらで出会ったのがジグザグマだったんです。「なんてかわいいんだろう」と。
――衝撃的な出会いをされたのですね(笑)
はい、しかも「ものひろい」という特性を持っているのがまたかわいくて......いろんなものを拾ってくる姿を想像して......
ゲームを進めていくうちにマッスグマに進化して、その瞬間、悲しくて本当に泣いちゃいました......(笑) それからまたジグザグマを手持ちに加えて、四天王を倒すまで一緒に旅をして、ジグザグマのままレベル100まで育てました!
――すごいジグザグマ愛ですね。
ポケモンカードでも、ガラル ジグザグマという強いカードが出たのが嬉しかったですね。ガラル ジグザグマが収録されているシャイニースターVをたくさん買ったんですが、色ちがいのカードがなかなか出なくて。そんなことを話していると、とある知り合いから4枚ももらうことができて、すごく嬉しかった。
でもやっぱり、自分でパック開けて手に入れたいじゃないですか。その後もシャイニースターVを開封し続けて、最終的にはさらに1枚手に入れることができました!
――ポケモンカードも、昔からプレイされているのでしょうか。
それが実は「チャンピオンズリーグ2020 愛知」からなので、プレイ歴は1年半くらいです。RIDDLER株式会社という、僕が代表をやっている会社の取締役から強く勧められたのがきっかけでした。最初のうちは仕事が忙しいからと断っていたのですが、1回やってみると、どハマりしてしまった。禁断の扉を開けてしまいました(笑) それから、仕事の合間にポケカ用の時間を作るようになりました。週に1回ポケモンカードをガッツリやっています。
それ以外の時間でも、新しいカードが発表されるたびに、そのカードを使ったデッキを考えたりもしますね。ポケモンカードの動画を見たりもするのですが、自分でも思いついていたコンボのアイデアがそういう動画でもう取り上げられたりしていて、ちょっと悔しくなったり(笑)
――それではこのあたりで、今回のテーマ、イーブイかイーブイの進化形の「My Favoriteポケカ」をお伺いできますでしょうか。
はい、リーフィアVMAXです。
イーブイの進化形の中で、リーフィアが一番好きなんです。ゲーム『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』を、当時攻略本を見ずにプレイしていたので、イーブイからリーフィアに進化したとき、予想してなかったのですごくびっくりしました。と同時に、一目見た瞬間、好きなイーブイの進化形ランキング1位になりました。僕がポケモンを好きになる基準ははっきりしたものがあって、それは「一緒に暮らしたい」と思うかどうかなんですね。リーフィアは、すごく「一緒に暮らしたい」と思った(笑) ちなみに、好きなイーブイの進化形ランキング2位はグレイシア、3位はブラッキーです。
――「一緒に暮らしたい」かどうかという基準は、面白いですね(笑) 想像力が必要とされるというか。
たとえばこのリーフィアVMAXのイラストですが、前足上げているのがすごくかわいいんです。「呼ばれてこっちを振り返って見る時に前足を上げている」感じが、すごくリアルで......
自分の好きなポケモンのカードを見つけると、ついそのカードでデッキが組みたくなりますね。
――カードとしてはどういうところに注目されているでしょうか。
リーフィアVMAXの「安定する」ところが好きなんです。ワザ「ダイリーフ」は、170ダメージという、相手がHPの高いポケモンでも、2回ワザを使えば倒すことができるちょうど良いダメージを、安定して与えることができます。さらにワザ「くさむすび」は、ガラル鉱山と組み合わせると大ダメージが狙えて、それがエネルギー2個で使えるところがいいですね。少ないエネルギーで使え、ワザを使えないことがあまりないので、安定しています。
――どういう風に使ってあげると、その強みを活かせるでしょうか。
自分の最初の番は、リーフィアVの特性「りょくかさいぼう」で草エネルギーをつけて番を終わります。その前に、手札からはキャプチャーエネルギーをつけて、ほかのたねポケモンをベンチに出せておけるとよりいいですね。僕はメッソンを採用していて、ジメレオンやインテレオンの特性「うらこうさく」で、必要なトレーナーズを手札に持ってきやすい構成にしてます。リセットスタンプ・ボスの指令・うねりの扇といった、状況に応じて強力なトレーナーズを使いやすくなります。
そういう準備を整えながら、リーフィアVMAXで戦っていくことになるのですが、相手のHPが少しだけ残ってしまう状況が度々あります。そういう時は、フェローチェ&マッシブーンGXのGXワザ「ビーストゲームGX」で奇襲をしかけ、サイドを1枚多くとって、相手の意表をついた勝ち方をすることもできます。
スタジアムは、リーフィアVMAXの「くさむすび」のダメージを上げるためにガラル鉱山を出しておくので、お互いのポケモンのにげるためのエネルギーは2個ぶん多くなっています。ただ、リーフィアVMAXにスノーリーフバッジをつけておけば、自分はにげるためのエネルギーがなくなるので、ベンチに出したフェローチェ&マッシブーンGXともすぐ入れ替えることができ、奇襲が成立します。
――リーフィアVMAXが、縦横無尽に活躍できそうですね!
あと、はくばバドレックスVMAXの影響を受けて、最近は炎タイプのデッキが減っていると感じているので、あまり弱点をつかれることがないのも、リーフィアVMAXの良いところですね。さらに、もし炎タイプのデッキに出会ってしまっても、スノーリーフバッジの弱点をなくす効果でフォローできますし。
――その点も、最初におっしゃっていた「安定する」要素の1つということですね。では、実際にどういうデッキになるか教えていただけますでしょうか。
はい、こちらです。
リーフィアVMAX以外のポイントとしては、やはりフェローチェ&マッシブーンGXですね。GXワザ「ビーストゲームGX」が強いんですけど、ワザ「ジェットパンチ」もなかなかです。特性「クイックシューター」のインテレオンで相手のベンチポケモンのHPを減らしながら、最後にこの「ジェットパンチ」で倒す、といったことができます。終盤における戦略の幅を広げてくれるカードですね。
――他にはどういった場面が想定されるでしょうか。
にげるためのエネルギーが少ないポケモンに対しては、主に「ダイリーフ」を使って戦っていくことになります。その際、「ダイリーフ」の効果で自分のHPが「30」回復するのですが、この回復量で少しずつ状況を有利にできるところがポイントです。そこでさらに、マオ&スイレンを使ってより大きく回復すれば、相手の計算はもっと狂うことなります。
あとは、ガラル鉱山をしっかりと出しておきたいので、相手が混沌のうねりをデッキに入れているとしんどいですね。そのため、特性「リセットホール」のマーシャドーを1枚入れています。
――ガラル鉱山は4枚入っていますね。
このスタジアムは、リーフィアVMAXのワザ「くさむすび」のダメージを上げられるだけでなく、特に相手がふうせんを使うデッキの場合、とても有効に働きます。相手は、「ふうせんをつけているバトルポケモンがにげられる」という前提でデッキ全体の戦略を組んでいますが、ガラル鉱山でその戦略を崩すことができます。それでも、にげるためのエネルギーを少なくされること自体は「くさむすび」のダメージが下がることには繋がるので、差し引きでちょっと有利かな、くらいの印象ではありますが。
――うねりの扇・リセットスタンプ・マオ&スイレンは1枚だけ入っていますが、使いづらさはないでしょうか。
ジメレオンとインテレオンの特性「うらこうさく」で山札からトレーナーズを1枚選べるので、枚数が少なくてもピンポイントで探してくることができます。なので、特に使いづらさはないですね。スノーリーフバッジが2枚入っていますが、これを1枚にして、かわりにツールジャマーを1枚入れようかな、とも思っています。相手の大きなおまもりの効果をなくせたり、便利そうなので。
――特性「うらこうさく」が大事になりそうですね。
はい、そのためにも早めにメッソンをベンチに出しておきたいです。欲をいえば、自分の最初の番で2匹は出したい。なので、キャプチャーエネルギーはとても大事です。ポケカをやっていて一番辛い時は、「やりたいことができずにそのままやられてしまう時」です(笑) だからこそ安定感にこだわりたい。たねポケモンをベンチに出す手段を多めに入れているのは、そのためです。
あと、このデッキを使う際に気をつけるべきことがあって、フェローチェ&マッシブーンGXは、使うまでとにかく隠すこと(笑)
――バレてしまうと奇襲はしにくくなりますよね(笑) このデッキ、どういうプレイスタイルの方にオススメでしょうか。
にげるためのエネルギーを参照するテクニカルな要素があり、相手のHPをどれだけ残すかの調整も必要になるので、常に先を見据えてプレイすることが大事になります。なので、戦略家タイプの人にオススメです。あとは、フェローチェ&マッシブーンGXで相手の意表をついて勝てると、とにかく気持ちがいいので、そういうのが好きな人にもオススメです(笑)
――デッキのご紹介、ありがとうございました! ちなみに、松丸さんのプレイスタイルを、ご自身で表現するとどういうものになるでしょうか。
うーん、むずかしいですね。「サイドプランがきれい」とは言われます。相手が出してくるポケモンを予測しながら、効率よく、かつ安定した方法でサイドをとるように気をつけてはいます。たとえば、バトル場に出すポケモンではなくて、あとでどうやって倒すかを考えたうえで、ベンチに入れ替えるポケモンの方を考えたうえでボスの指令を使ったり......
――そのプレイスタイルは、ポケカを始めたばかりの頃から一貫しているでしょうか。
いえ、けっこう変わりましたね。昔はできるだけ大きいダメージを与えることを考えていました。その頃は負けることが多く、なぜ負けてしまうのだろうかと考えた時に、相手が何をしてくるか読めていないことに気がつきました。自分のやりたいことを優先していたんです。そこから、勝つためにどうすればいいのかを冷静に考えるプレイスタイルになっていったんだと思います。
――最後に、ポケモンカードゲームにまつわるエピソードが何かありましたら、教えてください。
中学生の頃から、とあるシンガーソングライターの方が大好きで、ずっとファンだったんです。最近になってその方から、「ポケカにハマっているので対戦しましょう」という内容のDMが突然来て......すごく驚いたし、嬉しかったですね。
あくまで自分の経験なので人によるかもしれないですが、お仕事の場でプライベートでも会うような友だちができる経験はあまりなくて。だけどポケカをやっているおかげで「教えてほしい」といろんな方から声をかけてもらえて、それが友だちを作るきっかけにもなったりしていて。
ポケカ自体がコミュニケーションツールとして優秀なこともあって、ポケカがきっかけでプライベート、ビジネスシーンに関係なく交友関係が広がるようになりました。
あと、今後やりたいこととしては、もしまた企業対抗戦が開催されるなら、RIDDLER株式会社チームで優勝したいですね! 個人的には、大型大会での予選完走も目標です。まだまだポケカでやりたいことがたくさんありますね。
――RIDDLERさんには、「ナゾトキポケカ」で体験できるナゾトキを制作いただきました。
はい、遊んでくれた人からの反響がすごかったですね。「ポケカでしかできないナゾトキ」というコンセプトを大事にして、ナゾトキを作ることができたと思っています。また、カードの効果だけじゃなくて、イラストなどのほかの部分にも注目されているので、ポケカの魅力を広く伝えられたと思え、嬉しいかぎりです。
――松丸亮吾さん、今日はどうもありがとうございました!
お笑いコンビ レインボーの池田直人さんのインタビューが、本日更新で同時掲載されています。同じく、イーブイかイーブイの進化形の「My Favoriteポケカ」というテーマで、偶然にも選ばれたカードは......合わせてご覧ください。