ポケカを始めたきっかけを教えてください。
最初は「ポケモンカードゲームXY」の頃に友だちに誘われて始めたのですが、当時はまだ周りにポケカを気軽に遊べる環境がなくて。2か月もしないうちに遊ばなくなってしまいました。その後に爆発的なポケカブームが来て、ハイクラスパック「GXウルトラシャイニー」が出たタイミングでまた別の友だちに誘われて、再度遊び始めました。
最初に組んだデッキは何でしたか?
特性「ねがいぼし」のジラーチと、ワザ「アサルトサンダー」のサンダーを組み合わせたデッキです。その頃にはカードショップも増えて、ジムバトルを開催している店舗も身近にあったので、遊び始めたつぎの日くらいにはジムバトルに行っていました。対戦すればするほどポケカの魅力にハマっていって、1か月後にはシティリーグに参戦していました。
ちなみに結果はどうでしたか?
4位でした。ジラーチが強かったです。
いきなり4位はすごい! そんなに早く結果を出していたんですね。
ジラーチ&サンダーの強さを見抜く初心者!?
ジラーチとサンダー組み合わせが強いというのは、大会の結果などを見て知っていたのでしょうか?
ジラーチを初めて見たときに特性の「ねがいぼし」がものすごく強力だなと感動して、これを活かしたデッキを組みたいと思ったんです。その後にサンダーのワザ「アサルトサンダー」の効果を見たとき、このサンダーとジラーチを組み合わせたデッキがあるんじゃないかなと思って調べたら、やっぱりあったという感じです。
ほとんど始めたての状態でジラーチとサンダーの組み合わせが強いと見抜いていたんですね! ジラーチはとくにどんなところが強力だと感じたのでしょうか。
たくさん山札を引けるのがポケカの大きな特徴だと思っていて、そのためのサポートなどに触れるチャンスを増やせる特性は非常に強力だと感じました。それでどのポケモンと組み合わせられるかなと考えたときに、サンダーを見つけて「これだ!」となりました。
相手のポケモンにあわせて
最適なダメージの組み合わせ方を計算
得意な戦いかたを教えてください。
大ダメージで相手のポケモンを一撃で倒しきるよりも、細かくダメージを刻んで何回かに分けて倒すような戦いかたの方が得意です。レジギガスのデッキがまさにそうで、レジドラゴのワザ「きょだいなキバ」の160ダメージとレジエレキのワザ「テラスパーク」の120ダメージを合わせて280ダメージで倒したり、そこにこだわりベルトをつけて310ダメージにしたり。相手がポケモンVMAXならレジギガスのワザ「ギガトンブレイク」の300ダメージで倒したりと、相手によって組み合わせを計算して戦っていくイメージです。
かなり考えることが多そうですが、実際の対戦中はどこまで先を読んで戦っているのですか?
だいたい2ターン目くらいまでにお互いのポケモンが場に並んだ段階で、どんな手順でサイドを6枚とり切るか考えてプレイしています。もちろん100%正確に先が読めるわけではないですが、その後もトラッシュにあるエネルギーの種類と数からこちらのポケモンが攻撃できる順番を確認しつつ、相手のどのポケモンから倒していくか考えを巡らせながら対戦を進めていきます。
博士の研究、本当に使って大丈夫?
手札をトラッシュするデメリットに注意
デッキ作りで大事にしていることを教えてください。
博士の研究のような手札をトラッシュしないといけないカードをむやみにたくさん入れないようにしています。トラッシュしても回収できるカードが多いデッキや、そもそもトラッシュすることがメリットになるデッキだったらいいのですが、そうでないと必要なカードをトラッシュしてしまうのが怖いです。
チャンピオンズリーグ2023 京都で優勝されたデッキは博士の研究が4枚入っていますが、これはデッキタイプ的にエネルギーのトラッシュがメリットになりますし、ポケモンを回収する手段も豊富だからということですね。
はい。レジギガスのデッキは安心して博士の研究が使えます。また、自分は特定の相手に対して勝率が飛びぬけているようなデッキよりも、どのデッキ相手にもある程度勝てるオールラウンダーなデッキが好みで、レジギガスのデッキはそれにも合致しています。
初めてのチャンピオンズリーグで
トラウマに残る恐怖のプレイが
これまででいちばん印象に残っている大会は何ですか?
チャンピオンズリーグ2019 京都(以下、CL2019 京都)です。初めてのチャンピオンズリーグ参加だったのですが、4勝3敗でドロップしてしまいました。とても悔しくて、そのときのことはいまでも鮮明に覚えています。
とくに印象深い試合はありましたか?
1試合だけ、本当に忘れられない試合があるんです。6戦目、僕はジラーチを軸にしたピカチュウ&ゼクロムGXのデッキで、相手の方はレシラム&リザードンGXのデッキでした。僕の手札があまりよくなくて、やむを得ずデデンネGXを出して特性の「デデチェンジ」を使いました。そのときにフィールドブロアーがトラッシュにいってしまったのですが、それを見た相手の方がニヤッと笑ったんです。
これは嫌な予感が……。
そうしたらつぎのターンにこだわりハチマキを2枚、バトル場とベンチのレシラム&リザードンGXにそれぞれつけられてしまって。結局それが最後まで響いて負けちゃったんです。もう本当に悔しくて、いまでもトラウマになっています(笑)。先ほど手札をトラッシュするカードが怖いと言ったのは、この試合が原因です。
ジラーチのために福岡から千葉まで遠征に
楽しかった思い出もぜひ聞かせてください!
選手としての初参加はCL2019 京都だったのですが、じつはチャンピオンズリーグ2019 千葉にも行っているんです。目的は、会場で配布されたジラーチのプロモカードと、会場で販売されたジラーチのプレイマットを手に入れることでした。ジラーチへの思い入れが強すぎて、福岡から千葉まで友だちと旅行を兼ねて行きました。いろいろと大変でしたが、無事にプロモカードもプレイマットも手に入れられてよかったです。
ジラーチへの思い入れはいまなお強い
好きなポケモンへの意外なこだわりも
好きなカードは何ですか?
やはりいちばん思い入れが強いのは、特性「ねがいぼし」のジラーチですね。プレイマットもコインも、ずっとジラーチのものを使っています。ちょっと前までは特性「うらこうさく」のジメレオンやインテレオンも好きでした。直近だとレジギガスたちはやっぱり気に入っていますね。総じて、好きなカードを持ってこられるような安定感のあるカードが好きで、そういうカードがたくさん入っているデッキが好きです。僕はどうやら運がよくないみたいなので、確実に手札に加えられるカードが合っているんだと思います(笑)。
ちなみに、好きなポケモンだと何になりますか?
トリトドン(ひがしのうみ)です。友だちの家にたまたま置いてあった『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』の攻略本をパラパラ見ているときに一目惚れしました。自分でも何でかは分からないのですが、トリトドン(にしのうみ)はそこまで好みではなくて。ゲームで手もちに入れるときも、ひがしのうみのトリトドンを育てます。
どうしてもエネルギーが引けない!
「どうやら運がよくないみたい」という表現が気になりました。
友だちから「いっつもエネルギーが引けなくて負けてるよね」って言われるんです。前にシティリーグでパルキアVSTARのデッキを使っていたとき、博士の研究を使ってエネルギーを1枚でも引けば勝ちという場面がありました。デッキの残り枚数は10枚で、そのうちエネルギーは3枚でした。
まさか、引けなかったんですか?
はい。見事に残り3枚ぜんぶエネルギーでした。そういうエピソードがほかにもけっこうありまして。僕が特性「うらこうさく」を使うときは、「どうせエネルギーがなくてたっぷりバケツを持ってくるから怖くない」なんてことも言われます(笑)。
トレスタ福重店のジムバトルや
むしのしらせストライク杯で対戦できる!
よく行くジムはどこですか?
トレスタ福重店と、オレタン福岡天神店によく行きます。基本的にはトレスタ福重店に行くことが多くて、週に数回は通っています。オレタン福岡天神店の方は、イベントオーガナイザーのまっくさんが主催されている、むしのしらせストライク杯という公認自主イベントによく参加させてもらっています。
かなり高頻度でジムバトルやイベントに参加されているんですね。
よく練習する友だちもいるんですけど、毎日が毎日できるわけではないので、時間が合わないときはジムバトルに行くことも多いです。個人的にリモート対戦があまり好きじゃなくて、やるからには対面で遊びたいというのも大きな理由です。