ポケカを始めたきっかけを教えてください。
「ゼクロムHR争奪戦」がやっていたくらいの時期に、YouTubeでポケカの動画を見たのがきっかけで自分もやってみたいと思うようになりました。もともとポケカを数年遊んでいる友人がいたので、声をかけていっしょに遊んだのが始まりです。
最初に組んだデッキのことは覚えていますか?
ロストマーチのデッキでした。初めてから2か月後くらいに「チャンピオンズリーグ2019 東京」があって、友人がそれに応募するというので何となく僕も応募したら出られることになりまして。僕はまだそのころ流行しているデッキとかもぜんぜん詳しくなかったので、友人にデッキを作ってもらったんです。相手のことはあまり気にしなくても、自分のやりたいことをしっかりできれば勝てるデッキだということで選んでくれたみたいでした。それがうまくはまったのか、ベスト8まで勝ち上がれたんです。
え!? 初めての公式大会ですよね。
はい。まさしくビギナーズラックというか、本当に運がよかったんだと思います。友人の言った通り、相手の動きは考えてもあまり分からないので自分の動きだけに集中していたらとんとん拍子に勝ててしまって。いいデッキを作ってもらったなと思います(笑)。
サイドを1枚しか取られないポケモンを軸に
序盤は我慢して終盤に逆転する動きが得意
得意な戦いかたを教えてください。
サイドを1枚しか取られないポケモンを軸に組んだデッキが好きですね。序盤の動きがすこし詰まっても、その後の番で逆転できるところが気に入っています。なので、戦いかたとしてはカウンター寄りの動きが得意だと思います。
いまの考えになったきっかけは何かありましたか?
最初からそうだったかなと思います。初めて参加した大会がロストマーチのデッキだったというのも影響があるかもしれません。ポケモンVやポケモンexのようなサイドを2枚以上取られるポケモンを軸にしたデッキに対して有利に戦えるところが魅力的です。そのうえ、ロストゾーンを使うデッキだとヤミラミのワザ「ロストマイン」でサイドを1枚しか取られないポケモンが相手でも同時に複数倒すことでサイドを多く取れるので本当に強いと思います。
ヤマモト選手のココに注目!
今後ヤマモト選手が配信卓に出られたときにはどんなところに注目してもらいたいですか?
僕は人と違うところがあまりないので……。インタビューが終わった後に毎回手を振るようにしようかな(笑)。対戦で疲れて忘れていなければ!
意外な方向性だった! プレイスタイル自体は毎試合安定して勝ち筋を追っていくイメージで、勉強になるタイプのプレイヤーだと感じます。そういう視点で見るといいのかなと、勝手に考えていました。
僕自身は人に教えることが苦手だと感じているので、そういってもらえると嬉しいです。仲間内で何かを教えるときでも、口で伝えようとするとうまくいかないので、「1回やってみて!」という感じで、体で覚えてもらうことが多いです(笑)。
デッキ作りはまず基盤を固めるところから
その後に対策用カードを追加していく
デッキ作りで大事にしていることを教えてください。
まずはデッキの基盤を決めて、それから対策用のカードを考えていきます。「チャンピオンズリーグ2023 愛知」で使ったデッキでいうと、「ロストゾーンを使うデッキ」という基盤を最初に決めていて、同時にザマゼンタを軸にすることも決めていました。
ザマゼンタは最初から決まっていたんですね。
はい。ある程度大きなダメージを出せるポケモンが欲しかったので、ザマゼンタを軸として考えました。そこで1度デッキを組んでみて、どのデッキに勝ててどのデッキに勝てないのかを試していきます。僕の場合は、そこでミュウVMAXのデッキにあまり勝てないことが分かりました。その対策として、ドラピオンVが後から入ってきたという感じです。
ピンポイントの対策カードは入れたくない
対策用のカードをデッキに入れるとき、意識していることがふたつあります。ひとつは、対策用のカードを入れすぎないこと。あくまでも基盤となるメインの動きが安定してできることが最重要です。そしてふたつ目は、複数のデッキを同時に対策できるカードを入れることです。
同時の対策というのはどういうことでしょうか?
たとえば、ドラピオンVはミュウVMAXへの対策として有効ですが、それだけだったら僕はデッキに入れなかったと思います。ドラピオンVはほかにサーナイトexの対策にもなり得る点を評価して採用しています。またライコウVも同様に、ルギアVSTAR対策としての採用がメインですが、同時にパルキアVSTARへの対策としても有効です。
調子に乗っていた自分を戒めるため
0-3でドロップした大会を忘れない
これまででいちばん印象に残っている大会は何ですか?
「チャンピオンズリーグ2019 京都」です。その前の「チャンピオンズリーグ2019 東京」がベスト8だったので、当時は「自分ってセンスがあるのかも?」なんて思ったりして、調子に乗っていました。そんなタイミングで出た大会で、しっかりボロ負けして0勝3敗でドロップしたんです。その落差がすごくて、逆にいちばん印象深いですね。戒めとして、いまでもTwitterのプロフィール欄にその記録を残しています(笑)。
いま振り返ってみて、当時の敗因は何だと思いますか?
当時はレシラム&リザードンGXが強くて対策必須だったと思うのですが、僕のデッキはそれ以外にもあらゆるデッキへの対策を詰め込みすぎてしまっていて、デッキ本来のパワーが落ちてしまっていたと思います。なので、最近は器用貧乏なデッキになってしまわないように意識してデッキを組んでいます。
実質サイドを1枚しか取られないのと同じ?
じつはイシヘンジンVMAXが好きな理由
好きなカードを教えてください。
ジュジュベ&ハチクマンは好きなカードでしたね。前シーズンでは山札切れを目指すデッキも結構使っていたので思い入れがあります。ほかには、ヤレユータンが全体的に好きです。どのヤレユータンもユニークな効果を持ったワザや特性を使えるのでおもしろいですね。これまでいろいろなヤレユータンにお世話になってきたと思います。
ヤレユータンっていうポケモンのイメージがそうさせるのか、おもしろい効果を持っていることが多いですよね。
あとは、イシヘンジンVMAXにも愛着があります。僕がポケモンVMAXを使うことってほとんどないのですが、イシヘンジンVMAXは気に入っていて、シティリーグでも使っていました。
ほかのポケモンVMAXとはどんなところが違うのでしょうか。
僕が使っていたデッキにはポケモンがイシヘンジンVとイシヘンジンVMAXしか入っていなかったので、最初の番に必ずイシヘンジンVを場に出せるというところが前提として大きいです。そのうえで、イシヘンジンVMAXはHPが330あって、さらにストーン闘エネルギーで受けるダメージを減らせるので倒されづらいです。仮に倒すのに3回の番がかかるなら、それは実質サイドを1枚しか取られないポケモンとおなじようなものだと思って使っていました。
TSUTAYA すみや三島店を中心に
知人の主催する自主大会にも広く参加
よく行くジムはどこですか?
静岡県の三島にあるTSUTAYA すみや三島店に最近大きなフリースペースができまして、そこにはよく行きます。ジムバトルに出るというよりは、その後の練習会目的で行くことが多いですね。
ジムバトル以外に自主大会などには参加されますか?
知り合いが主催している自主大会にはなるべく参加するようにしています。都心に比べると自主大会の数自体は少ないのですが、自主大会を開いてくれる人はだいたい知り合いなことが多いです(笑)。直近だとTSUTAYA すみや三島店で行われる「うたかた杯」は友だちが主催してくれているものなので、参加する予定です。
大型大会の最終調整は友人の兄と一緒に
普段の練習は仲間内でやることが多いですか?
そうですね、僕の家に集まってやることが多いです。じつは、最初のきっかけでお話しした友人は大学進学のタイミングで東京に行ってしまったのであまり遊べていないのですが、その友人の兄とはいまもいっしょにポケカをやっているんですよ。「チャンピオンズリーグ2023 愛知」の直前にもいっしょに調整をしていて、彼も決勝トーナメントに上がってベスト8まで進んでいました。そういう意味では、質の高い練習が普段からできていると思います。